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スナック・ママとバーテン見習いボクの同棲生活

オリジナル小説です。

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第12章-01

2013.07.21 (Sun)
留美ちゃんが辞めてから店には蕎麦屋の大旦那・木村さんの紹介で、愛ちゃんという20歳の可愛い女の子が入ってきた。

彼女の家も蕎麦屋だ。昔から彼女の家とも交流があり、木村さんは愛ちゃんを小さい頃から知っているそうだ。

店の店主である父親が病気で倒れ、彼女は通っていた大学を辞めて昼間は赤坂にある会社で派遣OLとして働き家計を助けていると木村さんは言っていた。

初日にはボックス席の客に瓶ビールを注ぎ足している時に、チュウハイを飲んでいる客のグラスにまでビールを注ぎ足してしまうハプニングなどがあったが、水商売の経験がない初々しさは客からの受けも良い。

いつものように愛ちゃんは店が始まる10分前にやってきた。

一度家に帰ってシャワーを浴びてから店に来るのか、彼女が入ってくると長い黒髪から甘い香りがする。

「ショウさん、これあげます」

四方が15センチほどの薄く四角い紙袋に入ったものを手渡された。

「何これ?」

中を開けると外資系保険会社の社名が印刷された卓上カレンダーであった。

「昼間の会社で貰いました。よかったら使ってください」

気がつけばもう師走である。
ママの店で働き始めて丸3年が経過したことになる。

2008年9月のリーマンショックが起こるひと月前から、ボクは寮を完備した群馬県の大手自動車部品メーカーで派遣スタッフとして働いていた。

僅か3ヶ月で派遣切りにあい、11月一杯で寮も退去するように告げられ、紙袋2つで今のアパートに越してきた。

ハローワークへも行ったし、ネットカフェで求人サイトを見て求人を探したが仕事は見つからなかった。

途方に暮れて近所をブラブラと歩いている時に、通りかかったスナックのドアに『男子スタッフ募集』の貼紙をみつけた。
それがママの店であった。


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