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スナック・ママとバーテン見習いボクの同棲生活

オリジナル小説です。

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第6章 -01

2013.06.29 (Sat)
ママは朝からクルマで何処かへ出かけてしまった。
クルマで出かける時はいつもボクを誘って、ボクを運転手に使うのだが、今日はなぜか何処へ行くとも言わずひとりサッサと出かけてしまった。

ちなみにママのクルマはベンツである。
年式は古く少々ガタのきている感じだが腐ってもベンツである。

ひとり部屋に居てもつまらないので、ボクは都バスで久しぶりに池袋まで出てみることにした。

都バスに乗るといつも感じるのは年寄りが多いことだ。
足腰が弱って歩くのもおぼつかない高齢者にとって都バスは大切な足となっているみたいだ。

横向きに座る優先席には白髪の老婆と頭が禿げたお爺さんに胡麻塩頭の痩せた年配の男性が座っている。
反対側の進行方向へ向かって座る一人掛けの座席も年配の乗客ばかりだ。
バスの後部座席は一段高くなっているので、年寄りには上がるのが億劫なのだろう。

そんな年寄りの乗車率が多い都バスの車内だから、年寄りが年寄りに席を譲る場面を見たのは今までに一度や二度ではない。

今日もボクが乗車した次の停留所で腰がくの字に曲がったお婆さんが杖をついてヨロヨロと乗り込んできた。
すると優先席に座っていた胡麻塩頭の痩せた年配の男性が立ち上がってそのお婆さんに席を譲った。

「どうぞ座ってください」

「すぐに降りますから大丈夫ですよ」

「いいから、いいから、どうぞ座ってください。ボクの方がまだ若いですから」

「でも、すぐに降りますから……」

「まだ74ですから、私の方が若いですから」

「悪いわねぇ。ありがとうございます」

70代の年寄りが、明らかにそれ以上の年寄りと思われる女性に席を譲る光景をまた見てしまった。
だからボクは席が空いても決して座らないことに決めている。
池袋まで30分以上も揺れるバスの中で立っているのは少々辛いが仕方ない。

バスの車内は冷房が効いていたが、終点の池袋に到着してバスを降りると街はムワっとした熱気に包まれていた。
梅雨も明けて本格的な夏がやって来たのだ。
ボクは人通りの多いサンシャイン通りへ向かった。

平日の昼間だというのにこの通りはいつも人が多い。
大学生なのかフリーターなのかよくはわからないが若者の姿が目立つ人ごみを進んだ。

サンシャイン60へ向かう大通りの手前で路地を左に曲がると“神座”がある。
神座と書いて“かむくら”と読ませる。
本店は大阪の道頓堀にあるラーメンチェーンだ。

券売機で食券を買ってカウンターに座って待つことしばし。
目の前に登場したのは店の定番「おいしいラーメン」だ。
スープは塩味だがトロミがある。
それとたっぷりと入った白菜と薄いが大きめのチャーシューが特徴だ。

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