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スナック・ママとバーテン見習いボクの同棲生活

オリジナル小説です。

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第5章 -01

2013.06.26 (Wed)
一週間ぶりに自分のアパートのドアを開けると部屋中が腐敗臭で一杯になっていた。
臭いの元は口を閉じていないゴミ袋に捨てた、食べかすがこびり付いたコンビニ弁当の箱やカップラーメンのカップからだ。

店が忙しい日はつい自分のアパートまで帰るのが億劫になってしまい、ママのマンションで寝泊りする日が続いていた。

店が終わってから一緒に風呂に入って互いの背中を洗いっこして、風呂上りに缶ビールで乾杯してテレビを見ながら軽く食事を共にする生活がいつのまにか二人の日常になっていた。

一昨日からボクは風邪を引いたみたいで喉が痛み、頭がボーッとして少し熱もあるようであった。
ママに風邪をうつしてしては大変だと思い、今夜は自分のアパートに帰って寝ることにしたのであった。

熱で節々が痛むのを我慢してまずはこの悪臭を退治すべくゴミ袋を外のゴミ捨て場に出した。

〈燃えるゴミの収集日っていつだっけ……〉

そんなことをぼんやりと考えてはみたが、強烈な腐敗臭を発するゴミ袋を一刻も早く捨てたかった。
次に部屋の空気を入れ替えようと窓を開けた。
窓の外には手を伸ばせば届きそうな隣のモルタルの壁が見えるだけだ。

7月に入って気温も上がっているので、外からは生暖かい空気がゆるゆると入ってくるだけである。
店から30分も歩いて汗をかいた肌がベトベトして不快だったが敷きっぱなしの煎餅布団に横になった。

先月の晦日にはヤクザの司さんは現れなかった。
代わりに若い組員が菓子折りを持ってやってきた。
司さんは持病の糖尿病が悪化して入院しているそうだ。

旨い物ばかり食べて歩かないから糖尿病はヤクザの職業病だということを何かの雑誌で読んだことがある。
何の雑誌で読んだのか思い出そうとしているうちに眠ってしまったみたいだ。

猛烈な喉の渇きで目が覚めた。
携帯の時計を見ると午後3時6分。12時間も爆睡したようであった。

冷蔵庫の中にある飲みかけのペットボトルのお茶を飲もうと手を伸ばしたが、いつ口を開けたものか定かではないので止めた。
うっかり飲んで腹でも下したら堪ったものではない。のろのろと流しまで歩いて蛇口から生温い水をガブガブと飲んだ。
すっかり熱は下がったようで、渇きもおさまれば喉の痛みも消えていた。


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