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スナック・ママとバーテン見習いボクの同棲生活

オリジナル小説です。

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第3章 -03

2013.06.21 (Fri)
店の開店準備をしていると仕立てのいいグレーのスーツに身を包み赤い花柄の派手なネクタイをぶら下げた中年の男性が入ってきた。

ヤクザの司さんだ。

毎月晦日の早い時間に必ず彼は来店する。
この日ばかりはママも開店時間前から店に出勤してくる。

司さんは新しい焼酎のボトルを注文してソーダで割ったチュウハイを舐めながらママに話しかける。

「ママ、景気はどうなの?」

「ちっとも良くならないわねぇ」

「何か困ったことがあったらいつでも相談に乗るからよぉ」

相談に乗るとはどういう意味なのだろうか?

揉め事だったら俺に任せろ出張ってカタをつけてやると言う意味なのだろうか。
それとも金に困ったらいつでも都合してやるという意味なのだろうか。

どちらにしてもヤクザを頼ってもロクなことはないことを百も承知のママはいつも軽く受け流す。

「はいはい、いつもお気遣いありがとうございます」

「あとさぁ、タチの悪い客とか居たら連絡してくたらすぐに若い者よこすから」

「大丈夫ですよ。ウチは常連さんばかりですから」

司さんは納得したように微笑んで頷きながら、財布から一万円札を取り出だすと席を立った。

ボクが慌てて会計をしようとすると。

「釣りはいいから。バーテンさんの小遣いに取っときな」

そう言うと司さんは店の前に止めた黒いレクサスの後部座席に乗り込み、若い組員がアクセルを踏み込み走り去った。

俗に言う“みかじめ料”などの取立ては一切ない。
司さんの組にはおしぼりを納入する業者や店内に飾る生花の業者からキックバックが入っているのだろう。


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